収録用語リスト:滅菌
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滅菌
細菌とウイルスと真菌などの微生物を対象物から完全に除去するか増殖できない状態にして生きた微生物を残さない水準を目指す処理です。消毒は微生物の数を減らして感染リスクを下げる目的になりやすい一方で滅菌はより高い清浄度を求める点が大きな違いです。そのため医療と製薬と食品と研究の現場で感染症の予防と製品の品質管理と実験結果の信頼性確保の基盤として用いられます。
1.滅菌の方法
●熱滅菌(Heat Sterilization)
・湿熱滅菌(Autoclaving)
高温の水蒸気を用いて温度と湿度の力で微生物を失活させます。一般的には121℃から134℃程度で一定時間保持し器具や耐熱容器や培地などの滅菌に広く使われます。蒸気が届きにくい詰め方をすると効果が落ちるため過積載を避け乾燥まで含めた工程管理が重要です。
・乾熱滅菌
乾いた高温で長時間処理して微生物を失活させます。一般的には160℃から190℃程度で1時間から2時間ほど保持しガラス器具や金属器具など水分を避けたい物に向きます。熱が均一に伝わるように配置を工夫し厚みのある物は条件を調整します。
●化学滅菌(Chemical Sterilization)
化学薬品で微生物を不活性化する方法で低温でも処理できる点が利点です。代表例としてエチレンオキシドがあり樹脂製の医療機器や精密機器など熱に弱い物に用いられます。処理後は残留成分を十分に抜く工程が重要で換気と保管時間の管理が欠かせません。
●放射線滅菌(Radiation Sterilization)
ガンマ線や電子線を照射して微生物の遺伝物質を損傷させ増殖できない状態にします。包装したまま処理できる利点があり医療用ディスポーザブル製品や一部の薬剤資材に使われます。材質によっては変色や劣化が起こる場合があるため適用可否の確認が必要です。
●過酸化水素滅菌(Hydrogen Peroxide Sterilization)
過酸化水素の蒸気などを用いて低温で微生物を失活させます。熱に敏感な器具にも使いやすく内視鏡関連の周辺物品などで利用されます。形状が複雑な物は薬剤が届きにくい部分が出るため専用装置の条件設定と手順順守が重要です。
2.滅菌の応用
●医療機器
手術器具とカテーテルと注射針など体内へ入る可能性がある物は滅菌が不可欠です。洗浄と乾燥と包装と滅菌と保管までを一連の工程として管理し患者の感染リスクを最小化します。
●製薬と医薬品製造
薬剤や原料や製剤の製造では微生物汚染を防ぎ安全性と品質を保つために滅菌が行われます。無菌性が求められる製品では設備の清浄度管理と工程の検証が重要になり必要に応じて滅菌フィルターなども組み合わせます。
●食品産業
缶詰や調理済み食品や飲料の製造では腐敗と食中毒を防ぐため加熱処理を中心に管理します。製品の中心温度と保持時間を管理し密封後の再汚染を防ぐ運用が重要です。
●研究実験
細胞培養や培地や実験器具に微生物が混入すると結果が変わるため滅菌が欠かせません。オートクレーブ処理や滅菌フィルターと無菌操作を組み合わせて再現性を守ります。
滅菌は対象物の材質と形状と目的に合わせて方法を選び条件設定と記録と定期点検を徹底することで安全性と品質を安定して確保できます。