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ツボカビ症
ツボカビ症(Zygomycosis)は、真菌によって引き起こされる感染症の一種で、主に人間や動物の鼻、口、喉、肺などの上気道や消化管に影響を及ぼす病気です。この疾患は主にツボカビ(Zygomycetes)と呼ばれる真菌が原因となり、症状は感染部位や患者の免疫状態によって異なります。以下では、ツボカビ症について説明します。

1.ツボカビ症の原因と分類
●原因菌
ツボカビ症は主にツボカビ門に属する真菌によって引き起こされます。代表的な菌にはRhizopus、Mucor、Absidiaなどがあります。
●病原性
これらの真菌は通常、土壌、腐敗物、動植物の腐敗組織などに存在し、機会感染症として知られています。通常、免疫機能が低下している患者に影響を及ぼします。

2.ツボカビ症の症状
●上気道症状
鼻、口、喉の感染が見られ、鼻づまり、鼻出血、歯茎の腫れなどが症状として現れることがあります。
●肺症状
吸入によって肺に感染が広がる場合、発熱、咳、呼吸困難などの肺症状が現れることがあります。
●消化管症状
摂取した食物や水が感染し、腹痛、嘔吐、下痢などの症状が見られることがあります。
●皮膚症状
皮膚への感染が生じた場合、腫れ、発赤、潰瘍が生じ、局所的な痛みが現れることがあります。

3.ツボカビ症の発症要因
●免疫不全
ツボカビ症は通常、免疫不全状態の患者に発症することが多く、特に造血幹細胞移植、がん治療、糖尿病、長期のステロイド使用などが関連しています。
●外傷や手術
皮膚への感染は、外傷や手術などによる損傷がある場合により頻繁に見られます。
●糖尿病
特に高血糖状態にある糖尿病患者は、ツボカビ症に罹りやすいとされています。

4.ツボカビ症の診断と治療
●診断
診断には、生検、血液検査、画像検査(CTスキャンなど)が使用され、病変の部位や範囲を確認します。
●治療
抗真菌薬(アムホテリシンBなど)が一般的に使用されますが、治療が遅れた場合や免疫不全患者では手術が必要となることがあります。

5.予防と対策
●免疫管理
免疫不全患者では免疫の管理が重要です。特に造血幹細胞移植後や免疫抑制薬の使用中は注意が必要です。
●適切な処置
外傷や手術後は、感染の可能性があるため、適切な処置や清潔な状態を維持することが重要です。

まとめ
ツボカビ症は真菌による感染症であり、主に免疫不全患者に発症しやすい疾患です。早期の診断と適切な治療が重要であり、感染リスクのある患者は特に注意が必要です。予防策としては免疫管理や適切な処置が挙げられます。臨床的には、患者の免疫状態や感染の程度により治療法が異なるため、迅速な医療の提供が求められます。



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