チャイロスズメバチについて
生息している地域が限られることから希少なスズメバチといわれています。見た目は光沢のある真っ黒な腹部と体全体に出る茶色味が特徴で他のスズメバチと比べても印象が違うため見分けの手掛かりになりやすい種類です。多くのスズメバチは腹部に縞模様が見られますが本種は腹部の黒さが目立つため止まっている時は比較的区別しやすいと考えられます。屋外で見かけた時は無理に近づかず腹部の色や体全体の雰囲気を遠くから見るだけにとどめることが大切です。飛んでいる時は大きさと色の両方を同時に見分けるのが難しいため姿だけで判断しきれないこともありますが止まった時に黒い腹部がはっきり見えるなら候補として考えやすくなります。
次に大きさですが中型から大型に分類されることが多いです。女王蜂で3センチほどで働き蜂で2センチほどになります。オオスズメバチほど大きくはありませんがキイロスズメバチやモンスズメバチと同じくらいの大きさです。似たような大きさのスズメバチが多いため飛行している時に見分けるのは難しいかもしれませんが止まっている時には体色と腹部の印象から区別しやすくなります。遠くからでも黒く締まって見える腹部は目につきやすく庭木や外壁に止まっている時は確認の材料になります。ただし大きさや色だけで近づいて確かめるのは危険ですので見つけても距離を保つことが先になります。
スズメバチ特有の威嚇方法として地面の近くを集団で飛び回ることで警戒を示すことがあります。性格は凶暴で攻撃的とされ巣の近くでは防衛行動が強く出やすい種類です。巣の周辺で集団で飛び回る蜂がいるようならチャイロスズメバチの可能性もあるため注意が必要です。刺されてしまうと激しい痛みとともに赤く腫れ上がる症状が出ることがあります。そしてアナフィラキシーショックといわれる急性のアレルギー反応を引き起こす危険があります。症状としては血圧低下や呼吸困難やけいれんや意識消失などが挙げられます。刺された後に短時間で急変することもあるため強い症状が見られる時は救急要請を含めた緊急対応が必要になります。巣の近くで異常に多く飛んでいる時や威嚇飛行のような動きが見られる時はその場で確認を続けず静かに離れることが大切です。
チャイロスズメバチの行動性
主に昼間に活動し花や樹液や腐った果物など甘いものを求めて飛び回ります。採餌のために巣から離れて周囲を探索することもあり庭木のまわりや果実の落ちた場所や飲み物の残りがある場所へ寄ることがあります。人が近づくと襲われることがあり特に自分たちの巣に近づいた時には警戒心が高まって攻撃してくることがあります。社会性昆虫であり女王バチと働きバチが集団で生活していて巣を作り採餌や育児を共同で行います。一般的に攻撃性が高いとされ脅かされると刺すことがあります。また人が近づくと巣を守るために群がって攻撃することもあります。庭や建物まわりで見かけた時に一匹だけが目の前を飛んでいても近くに巣があるとは限りませんが同じ場所を何度も往復したり低い位置でまとまって飛ぶ時は巣が近い合図になることがあります。そうした時は物音を立てたり枝を揺らしたりせず動きを止めて距離を取る方が安全です。
対応策
チャイロスズメバチに対する対応策としては以下のことが挙げられます。見つけた時に無理に追い払おうとせず巣があるのか飛来だけなのかを落ち着いて見極める意識が大切です。
1.巣を発見した場合は直ちに蜂駆除業者に駆除を依頼しましょう。樹木の中や建物の隙間や高所にある巣は見えている部分だけでは判断しにくく自分で近づくほど危険が増します。
2.野外で活動する際には明るい色の服装を避け暗い色の服装をすることや甘い匂いのする物を身につけないことや飲み物をカバンの中にしまうことなどの対策をとりましょう。飲みかけの缶や甘い菓子を出したままにしないことも近寄られにくくする助けになります。
3.家庭での対策としては窓やドアの網戸をしっかりと閉めることや空き缶やペットボトルの中に残った飲み物を捨てることや屋内に入れた果物やゴミ袋の中に虫が入らないようにすることなどが挙げられます。軒下や換気口のまわりや外灯の上なども巣作りの初期に見回ると早期発見につながります。
4.外で食事をする場合はテーブルの上に食べ物や飲み物を長く出しっぱなしにしないようにしましょう。食べ終わった後は早めに片付けることが大切で甘いにおいが残る状態を減らすと飛来しにくくなります。
5.蜂が飛来してきた場合は慌てずゆっくり動くようにしましょう。また手で叩いたり走り回ったりしないように注意しましょう。顔の前を飛ばれても大きく振り払わず姿勢を低くして静かに離れる方が危険を抑えやすくなります。
6.万が一蜂に刺された場合はできるだけ早く刺された部位を冷やし医療機関を受診するようにしましょう。息苦しさや全身のじんましんや強いめまいがある時は緊急性が高いため速やかな対応が必要です。
以上のような対策を行うことでチャイロスズメバチによる被害を減らすことができます。屋外で見かけた段階で無理をせず安全な距離を取ることが最初の対応になります。
チャイロスズメバチと他の蜂の区別の仕方と見分け方
チャイロスズメバチと他の蜂を区別するためにはいくつかの特徴を観察することが重要です。以下にチャイロスズメバチと他の一般的な蜂の見分け方をいくつかご紹介します。見分ける時は近づいて確かめるのではなく止まった時の体色や巣の場所や飛び方を遠くから確認するだけにとどめる方が安全です。
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外見のサイズ
チャイロスズメバチは他の一般的な蜂よりも大型であり体長が20から30mmほどになることがあります。他の蜂と比較して大きなサイズを持つ場合は候補として考えられますが大きさだけではキイロスズメバチやモンスズメバチと重なるため単独では決め手になりません。止まった時の体色と合わせて見ることが大切です。
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色と模様
体全体に茶色味があり腹部が黒く見えやすい点が見分けの材料になります。一般的な縞模様の強いスズメバチと比べると印象が異なり腹部の光沢を含めて黒く締まって見える時は候補になります。飛んでいる最中は色が分かりにくいため外壁や枝に止まった瞬間を遠目で見ると判断しやすくなります。
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頭部の形状
頭部はスズメバチらしく大きく見え体つき全体もがっしりしています。他の蜂と比較して頭部の大きさや体との比率が違って見える時はスズメバチの仲間を疑う目安になります。ただし頭部の細かな違いは近づかなければ分かりにくいため無理に確認する必要はありません。
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巣の形状
巣は球状で大きくなることがあります。他の蜂の巣と比較して大きな外皮に包まれた巣である場合はスズメバチ類の可能性が高くなります。樹木の中や建物の隙間など見えにくい場所に作られている時は巣そのものが見えず出入りだけが目立つこともありますので蜂が同じ場所へ集まる動きも重要な手掛かりになります。
以上の特徴を観察して他の蜂との違いを見分けることができます。しかし正確な判別をするためには専門的な知識と経験が必要で疑わしい場合は害虫駆除業者や地元の害虫駆除業者に相談して助言を仰ぐことをおすすめします。見分けに迷う時ほど近づいて確認したくなりやすいですが攻撃的な性質を考えると距離を取って相談につなげる方が安全です。